空き家バンクで実家を手放すには?登録の流れと向いている家・注意点

空き家バンクで実家を手放すことを表すイラスト

当サイトの記事は、国税庁・法務省・裁判所・国土交通省・環境省・消費者庁・国民生活センターなど公的機関の情報、各買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。制度や公式情報は記事執筆時点のもので、変わることがあります。

田舎の実家が空き家になって、不動産会社に相談しても反応がいまひとつ。そんな時に名前が挙がるのが空き家バンクですよね。

実家を片付ける人

空き家バンクって、役所に登録すれば誰かが買ってくれるものなんですか?

案内役

役所が「この地域にこんな空き家がありますよ」と情報を出してくれるしくみです。買い手探しまで約束してくれるものではありませんが、地元に住みたい人に届きやすいのがよいところなんです。

結論から言うと、空き家バンクは「地元や移住を考える人に向けて、実家の情報を出す窓口」です。この記事では、登録の流れと、空き家バンクに向いている家かどうかの見分け方を紹介します。

目次

空き家バンクは、自治体が空き家の情報を出すしくみ

運営するのは市区町村などの自治体

空き家バンクは、自治体が地域の空き家の情報を集めて公開するしくみです。売りたい人・貸したい人と、住みたい人をつなぐ入り口の役割をしています。

自治体ごとに空き家バンクを持っていて、登録の条件や進め方はそれぞれ違います。実家のある市区町村のホームページで「空き家バンク」を探すか、空き家の担当課に聞いてみるのが最初の一歩です。

国も、自治体の空き家の情報をまとめて探せる「全国版空き家・空き地バンク」を用意しています。国土交通省が公募で選んだ株式会社LIFULLとアットホーム株式会社が運営していて、2018年(平成30年)4月から本格的に動いています。

全国版空き家・空き地バンクの状況(令和8年9月末時点)数
参加している自治体1,153自治体
物件を掲載中の自治体748自治体
これまでに成約した物件約28,000件

数字は国土交通省が自治体へのアンケートなどで集めたものです。くわしくは国土交通省の全国版空き家・空き地バンクのページで確かめられます。

空き家バンクのしくみを示した図解

空き家バンクに実家を登録するまでの流れ

実家を片付ける人

登録って、むずかしい書類がたくさん要るんでしょうか。

案内役

自治体によって違いますが、まずは担当課に電話して、条件と申込書を確かめるところからです。分からないことはその場で聞けば大丈夫ですよ。

登録の細かい進め方は自治体ごとに違います。一般的には、次のような流れになることが多いです。

空き家バンクに登録するまでの一般的な流れ
  1. 実家のある市区町村の空き家の担当課に、空き家バンクの有無と条件を聞く
  2. 登記事項証明書などで、名義と面積、建てた年を確かめる
  3. 申込書に、物件の情報や売りたいか貸したいかを書いて出す
  4. 自治体の担当者などが現地を確かめ、物件の情報をまとめる
  5. 空き家バンクに掲載され、問い合わせを待つ
  6. 買い手や借り手が見つかったら、条件を話し合って契約する

契約の段階で、不動産会社が間に入る自治体もあります。仲介に入ってもらうかどうか、その場合の費用はどうなるのかも、最初に担当課に聞いておくと安心です。

『登録したら、あとは待つだけ』と思いがちですが、問い合わせへの返事や内見の段取りは所有者がすることもあります。遠方に住んでいるなら、その点も先に相談しておきましょう。

空き家バンクに向いている家、向きにくい家

空き家バンクには、価格がとても低い物件や、家財が残ったままの物件も多く出ています。それでも買い手がつかないことがあるのは、買う人にとっての手間や費用が見えにくいからなんです。

実家の様子空き家バンクとの相性理由
地方にあり、不動産会社の広告では買い手が見つかりにくい向いている移住や地元で家を探す人に届きやすい
少し手を入れれば住める状態向いている住んでからの姿を想像してもらいやすい
畑や庭が広く、田舎暮らしに合う向いている移住を考える人が探している条件に合う
傷みがひどく、大きな修繕が要る向きにくい直す費用が読めず、話が進みにくい
家財が大量に残っている向きにくい片付けの手間を買い手が負うことになる
名義が親のまま、兄弟の意見もまとまっていない向きにくい買い手が見つかっても契約に進めない

向きにくい家でも、登録できないわけではありません。片付けや名義の整理をしてから登録すると、問い合わせにつながりやすくなります。

物件の紹介文は、正直に具体的に

空き家バンクに載せる情報は、買い手にとって最初の判断材料です。よいところだけを書くより、気になる点も具体的に伝えたほうが、本気で検討する人からの問い合わせにつながります。

例えば、こんな書き方です。

「台所の床に一部きしみあり、家財は仏間以外は片付け済み」

内見の前に分かっていれば、買い手も修繕の見込みを立てやすくなります。

庭の広さや日当たり、近くの店までの道のりなど、住んでいた家族だからこそ知っていることも、立派な紹介の材料になりますよ。

登録の前に、名義と家財を整えておく

空き家バンクに出す前に確かめたいこと
  • 名義が親のままなら、相続登記を済ませる
  • 共有している兄弟がいるなら、売ることに全員が同意している
  • 雨漏りや傷みなど、分かっている不具合を書き出しておく
  • 家の中の大事な物と、残す物を取り出しておく
  • 家財をどこまで片付けるか決めておく

相続登記は、相続で不動産を取得したと知った日から3年以内に申請する決まりです。買い手が見つかっても、名義が親のままでは売れません。手順は相続した実家を売却する手順で紹介しています。

家財を片付ける時は、値段がつく物を先に分ける

家財が残ったままだと、買い手は片付けの手間まで考えることになります。少しでも家の中を空けておくと、内見の時の印象も変わります。

片付けを始めると、金や銀のアクセサリー、古い腕時計、着物や帯、古いお金などが出てくることがあります。古くても値段がつくことがあるので、処分する前に一度査定で確かめておきましょう。

空き家バンクに出す前の準備を示した図解

何が売れるかは実家の片付けで売れるもの一覧で、売り先は実家の品はどこで売る?で紹介しています。

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捨てる前に、実家の品の査定額を確かめる

金・貴金属やアクセサリー、ブランド品、時計、骨董品、古いお金なども、まとめて査定してもらえます。運び出しが大変な時は出張査定、まずは写真で聞きたい時はLINE査定も選べます。金額を聞いてから売るかどうか決めましょう。

査定料無料公式サイトで査定方法を確認する

買取の対象や条件は品物によって変わります。最新の条件は公式サイトで確認してください。

空き家バンクで売れない時の次の手

実家を片付ける人

登録して半年たっても、問い合わせがほとんどありません。

案内役

空き家バンクだけに頼らず、ほかの売り方も重ねてみましょう。期限を決めて切り替えていくと、気持ちも楽になりますよ。

空き家バンクに出したまま何年も経つと、その間の管理の手間と費用がかかり続けます。管理が行き届かず市区町村から勧告を受けると、固定資産税の住宅用地の特例が外れることもあります。次のような手を、家族の事情に合わせて組み合わせてみてください。

  • 地元の不動産会社に、仲介で売り出してもらう
  • 不動産会社が直接買い取る買取を相談する
  • 建物を壊して、土地として売る
  • 条件が合えば、相続土地国庫帰属制度を法務局に相談する

買取については空き家の買取とは?で、売れない時の選択肢は実家が売れない理由と対策で紹介しています。

空き家バンクでよくある相談

空き家バンクについては、「安いのになぜ売れないの?」という疑問がとくに多く見られます。よく届く声を3つ選んで、要点だけお答えします。

土地と建物で100万円以下の家もあるのに、なぜ誰も買わないの?

価格が低くても、住めるようにするための修繕や、残された家財の片付けに費用がかかることがあるからです。駅や店から遠い、仕事が見つかりにくいなど、暮らしの条件で選ばれないこともあります。

売る側から見ると、修繕の必要な箇所や家財の量を正直に伝えることが、問い合わせにつながる近道です。

空き家バンクなら、不動産会社を通さずに売買できる?

自治体によって違います。所有者と買い手が直接話し合う形の自治体もあれば、契約の段階で不動産会社が間に入る自治体もあります。

直接の売買は手数料の面で気になるかもしれませんが、契約書の作成や名義の手続きを自分たちで進める必要があります。不安な時は、仲介を入れられるか担当課に聞いてみてください。

田舎の実家は、空き家バンクと不動産会社のどちらがいい?

どちらか一方に決めなくても大丈夫です。不動産会社に査定を頼みつつ、空き家バンクにも登録する、という進め方ができる自治体もあります。

まずは不動産会社の査定で価格の目安を知り、空き家バンクの条件も聞いて、両方の話を比べてみてください。

よくある質問

空き家バンクに登録するのに、お金はかかりますか?

自治体によって扱いが違います。登録の手続きと、契約で不動産会社が入る場合の費用を、担当課に確かめておきましょう。

空き家バンクで、売るのではなく貸すこともできますか?

売却だけでなく、賃貸の物件を扱っている自治体もあります。貸す場合の条件や修繕の負担は、登録の前に聞いておくと安心です。

家財が残ったままでも空き家バンクに登録できますか?

自治体によって扱いが違います。家財が多いと買い手の負担が増えるので、大事な物と売れる物を取り出し、できる範囲で片付けてから登録するのがおすすめです。

まとめ

この記事の要点
  • 空き家バンクは、自治体が空き家の情報を集めて公開するしくみ
  • 全国版空き家・空き地バンクでは、各地の自治体の物件をまとめて探せる
  • 登録の条件や流れは自治体ごとに違うので、まず担当課に聞く
  • 地方の家や少し手を入れれば住める家は向いている。名義と家財は先に整える
  • 売れない時は、仲介・買取・解体して土地で売るなどの手を重ねる

片付けから売却、税金までの順番を知りたい時は実家じまいとは?やることの順番をのぞいてみてください。まずは実家のある市区町村に、空き家バンクの話を聞くところから始めてみてください。

実家じまい.jp

実家じまい.jp 編集部

親の家(実家)の片付け・遺品整理・家財の処分と売り方・空き家の売却や解体・相続登記と税金まで、実家じまいの進め方を、公的機関の情報と各社の公式情報をもとに整理している情報サイトです。 公式サイト

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