当サイトの記事は、国税庁・法務省・裁判所・国土交通省・環境省・消費者庁・国民生活センターなど公的機関の情報、各買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。制度や公式情報は記事執筆時点のもので、変わることがあります。
古い実家を壊すと決めたものの、中にはタンスや布団、食器がそのまま残っている。『全部まとめて、解体の時に壊してもらえばいいのでは』と考える方も多いはずです。
親が住んでいた家を解体することになりました。家財道具がまだ山ほど残っていて、どうしたらいいのか分かりません。
家の解体では、中の家財道具を先に出しておくのが基本なんです。理由と順番を知っておくと、見積もりの話もしやすくなりますよ。
結論から言うと、家を解体する前に家財道具(残置物)を片付けておくと、費用の見通しが立ちやすく、残したい物をうっかり失う心配も減ります。この記事では、なぜ先に出すのか、解体前に必要な手続き、業者に家財ごと頼む時の確かめ方が分かります。
家財道具は、解体工事の前に出しておくのが基本
家財は暮らしの中で使っていた物で、建物を壊した時に出る木材やコンクリートとは扱いが分かれます。解体の前に家の中を空にしておくと、工事の段取りも見積もりもシンプルになります。
家財を残したまま解体の見積もりを取ると、何をどこまで含めるのかで話がややこしくなりがちです。先に片付けておく理由を、表にまとめておきますね。
| 先に出しておく理由 | どういうことか |
|---|---|
| 扱いが違う | 家財は家庭から出る廃棄物で、回収できる許可が決まっている |
| 見積もりが比べやすい | 家財の量で金額が変わるため、空にしておくと工事分だけで比べられる |
| 残す物を守れる | 権利証や写真、形見を壊す前に確実に取り出せる |
| 売れる物を逃さない | 金・貴金属や時計など、値段がつく物を廃材と一緒にしない |
例えば、2階建ての家で押し入れの奥まで物が詰まっている場合、どこに何があるかは住んでいた親にしか分からないことも。壊してからでは取り戻せないので、ここが大事なところです。
家財と建物の廃材は、運べる許可が違う
『解体業者さんなら、家の中の物も一緒に持って行ってくれるのでは』と思いますよね。実は、ここに一つ落とし穴があるんです。
環境省は、家庭の廃棄物を回収するには、市区町村の「一般廃棄物収集運搬業の許可」か市区町村の委託が必要だとしています。産業廃棄物処理業の許可や古物商の許可だけでは、家庭のごみは回収できないと説明しています。
つまり、解体工事を請け負う会社が、そのまま家財まで運べるとは限りません。家財ごと頼みたい時は、家財の回収をどこが担うのかを見積もりの段階で聞いておきましょう。
解体業者に「家財もこちらで処分しますよ」と言われました。そのままお願いして大丈夫でしょうか?
引き受けてもらえるなら助かりますよね。その時は、家財の回収を許可のある業者に回すのか、書面で確かめておくと安心です。
エアコン・テレビ・冷蔵庫と冷凍庫・洗濯機と衣類乾燥機は、家電リサイクル法の4品目です。販売店などに引き取りを頼み、リサイクル料金と収集運搬料金を払う決まりなので、ほかの家財とは分けて考えておきましょう。
家具や家電を一つずつ出す方法は、家財の処分方法で5つのやり方を比べています。
家屋の解体で、事前に決まっている手続き
家財を出し終えたら、いよいよ工事です。家屋の解体には、法律で決まっている手続きがいくつかあります。
| 手続き | 中身 | 誰が・いつまでに |
|---|---|---|
| 建設リサイクル法の届出 | 床面積の合計が80㎡以上の解体は、分別解体の計画などを届け出る | 発注者が、工事に着手する7日前までに都道府県知事へ |
| アスベストの事前調査 | 設計図書や目視で石綿が使われていないか調べ、結果を発注者に書面で説明する | 元請業者が調べ、床面積80㎡以上などは結果を都道府県知事に報告 |
| 建物滅失登記 | 建物がなくなったことを登記する | 所有者が、滅失の日から1か月以内に申請 |
建設リサイクル法の届出は、工事を頼む側(発注者)の役目です。多くは業者が書類の準備を手伝ってくれますが、届け出たかどうかは発注者として確認しておきましょう。
また、この法律では、契約の時に解体工事の費用と再資源化の費用を明記することになっています。見積書や契約書にその内訳があるかも、あわせて見ておくと安心です。
解体そのものの流れは、実家を解体する時の手順で詳しく紹介しています。
解体業者に家財ごと頼む時に、確かめておきたいこと
時間がない、遠方で通えない。そんな事情で、家財の処分まで解体業者にまとめて頼みたい方もいますよね。その場合は、次の点を見積もりの前後で確かめておきましょう。
- 家財の回収を担うのが、市区町村の許可か委託を受けた業者か
- 見積書で、家財の処分と解体工事の金額が分けて書かれているか
- 残す物を運び出す日と、作業が始まる日が分けてあるか
- 追加料金がかかる条件が、書面で示されているか
- 家電4品目の扱いが、どこに含まれているか
解体の費用や家財処分の費用には、公的な相場はありません。量や間取り、道幅や搬出のしやすさで変わるので、複数社から現地を見てもらって見積もりを取るのが基本です。
金額の決まり方は、家財処分の費用の決まり方で見積もりの見方と一緒にまとめています。
よくある相談:解体と家財の処分
解体前の家財については、ネットの相談サイトにもいろいろな声が寄せられています。よくある相談を要約して答えますね。
新しい家を建てるので古い家を解体する。家財の処分費用が心配
家財道具の処分費用は、量と運び出しの手間で大きく変わります。相場の金額で考えるより、「自分たちで減らせる量」を増やすほうが確実に効いてきます。
例えば、袋に入る物は自治体の収集日に、大きな家具は粗大ごみに出しておく。それだけでも、業者に頼む量はぐっと減ります。
新居のローンもあって、解体に踏み切れない
できる範囲で家財を片付けた段階なら、それだけで大きな前進です。残りの量を写真に撮って複数社に見積もりを頼み、金額の内訳を見比べてみてください。
急がないなら、解体の時期そのものを家計と相談して決めても構いません。空き家のまま置く間は管理が必要になるので、その手間も含めて考えておきましょう。
兄と二人で相続した実家の残置物を、私一人で片付けてもいいのでしょうか?
兄弟で相続した家なら、片付けや解体の方針は二人で話し合って決めるのが基本です。相続放棄を考えている人がいる場合は、処分の前に家庭裁判所や弁護士に確認しておきましょう。
相続放棄を考えている時に家財を売ったり捨てたりすると、相続を認めたとみなされるおそれがあります。詳しくは相続放棄するなら実家の片付けはどうする?で確かめてみてください。
壊してしまう前に、値段がつく物を拾い上げておく
家が壊れたあとでは、中に残った物は取り戻せません。重機が入る前に、指輪や時計、記念硬貨のような小さくて値段がつく物だけでも拾い上げておきましょう。
『古い家の物なんて、どうせ値段はつかないよね』。そう思って手放してしまう方は少なくありません。
ただ、タンスの小引き出しや仏壇の下の引き出し、裁縫箱の中から、金の指輪やネックレスが出てくることもあるんです。切手や古銭、昔のカメラも、ゴミと一緒にせず一度は査定してみる価値があります。
値段がついた物は、解体や家財処分にかかるお金の足しにもなります。どんな物に値段がつきやすいかは、実家の片付けで売れるもの一覧で品物ごとに紹介しています。
PR|遺品・実家の品の買取
捨てる前に、実家の品の査定額を確かめる
金・貴金属やアクセサリー、ブランド品、時計、骨董品、古いお金なども、まとめて査定してもらえます。運び出しが大変な時は出張査定、まずは写真で聞きたい時はLINE査定も選べます。金額を聞いてから売るかどうか決めましょう。
査定料無料公式サイトで査定方法を確認する買取の対象や条件は品物によって変わります。最新の条件は公式サイトで確認してください。
家財の片付けから解体までの段取り
最後に、家財の片付けから解体工事までを順番に並べておきますね。全体の流れは実家じまいとは?やることの順番でも確かめられます。
- 相続人どうしで、解体する方針と時期を話し合う
- 権利証や通帳、写真、形見など残す物を先に取り出す
- 値段がつきそうな物を分けて、査定に出す
- 自治体の収集や粗大ごみで、出せる物を減らしておく
- 残った家財の回収と解体を、それぞれ見積もってもらう
- 届出とアスベスト調査の結果を確認してから工事に入る
- 工事が終わったら、1か月以内に建物滅失登記を申請する


よくある質問
家財道具を残したまま、家を解体してもらうことはできますか?
引き受ける業者もありますが、家財は家庭の廃棄物として回収の許可が決まっています。家財の回収をどこが担うのかと、見積もりの内訳を書面で確かめてから頼みましょう。
解体前の家財は、どこまで片付ければいいですか?
理想は家の中を空にすることですが、難しい場合は残す物と売れる物を取り出すところまでは済ませておきましょう。残りは回収を頼む量として見積もりに含めてもらいます。
解体の届出は自分でしないといけませんか?
床面積80㎡以上の解体は、発注者が工事着手の7日前までに都道府県知事へ届け出ます。業者が書類づくりを手伝うことが多いので、誰がいつ出すかを打ち合わせで決めておくと安心です。
解体のあとにやる手続きはありますか?
建物がなくなったら、所有者が滅失の日から1か月以内に建物滅失登記を申請します。申請先や必要書類は、法務局や司法書士に確認してみてください。
まとめ
- 家を解体する前に、家財道具は出しておくのが基本
- 家財は家庭の廃棄物なので、回収には市区町村の許可か委託が要る
- 80㎡以上の解体は届出が必要で、アスベストの事前調査も行われる
- 家財ごと頼む時は、回収先と見積もりの内訳を書面で確かめる
- 壊す前に、残す物と値段がつく物を拾い上げておく
家を壊すのは、思っている以上に気持ちの区切りになる出来事です。慌てずに、取り出したい物を一つずつ確かめてから工事の日を迎えてくださいね。







コメント